知り合いの英語学習者で、TIME 誌の英文はとても素晴らしいと褒める人がいたので、今日、30年ぶりくらいに彼から借りて読んでみた。
1年ほど前の、 fusion (核融合)の特集号だったが、科学的テーマを扱うにしては表現があまりにも文学的で、核融合についての詳しい説明はほとんどなかったように思う。
例えば、以下の表現とか。

When you torture plasma with temperatures and pressures like these, it becomes wildly unstanable writhes like a cat in a sack.

こんな表現がやたら多く、読んでいてイライラさせられた。
物理現象をこんな風に擬人化して表現するくらいならば、核融合の化学式の一つ、あるいは物質とエネルギーの等価変換を示したアンシュタインの方程式を載せてそれを解説した方が、読者は核融合についてよっぽど深く理解できるだろうに。
この記事を書いたのは、凝った英文を書くことは知っているが物理や科学やテクノロジーについてはまったく素養のない文系の記者なのだろう。
TIME は小1時間ほどで読み終えたが、どれも文章が素晴らしいだけで中身はたいしてなかったように思う。

もっとも中身がないというのは、必ずしも悪いことではないとも思う。
鮭は中身よりも皮の部分が圧倒的においしいし、北京ダックだって皮だけを食べて後は捨てるくらいだから。(喩えが適切でないかもしれないが・・・・。)
TIME も文章が凝って素晴らしければ、内容はなくってもいいのだろう。

TIME を一言で評価するならば、外国語として英語を学ぶ人専用の時事雑誌で、英語は多少できるが英語以外には専門知識も一般的教養も持ち合わせていない文系の英語学習者のためのリーディング教材。

久しぶりに、家の近くの公園に寄ってみた。
IMG_807.jpg

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As I was running, it began to sprinkle, then rain in earnest. I escaped into the nearby botanical garden.
I could luckily avoid getting wet under the tall trees that have thick, fleshy leaves. What' s more, the hydrangeas in the rain were a visual feast !

紫陽花5


雨に関する英語の表現で思い出すのは、It rains cats and dogs.(土砂降り)という慣用句。
たしか、中学か高校の英語の授業で習った。
だけど、これまで膨大な量の英文を読んできたが、この表現には一度も出くわしたことがない。
古い表現で、今ではほとんど使われていないのだと思う。(学校英語はこんな古い慣用句を教えるよりも、他にもっと教えることがいっぱいあると思うのだが。)
以前、この表現を知っているか、知り合いのアメリカ人女性に尋ねたことがある。
知っていると、彼女は答えた。
だけど、彼女は英文学が専攻だからたまたま知っているだけで、市井のネイティブでも普通に使うのだろうか?
この疑念は今でも残っている・・・・(爆)

ちょっと調べてみたら、この慣用句が最初に現れたのは、ジョナサン・スウィフトが1738年に書いた、A Complete Collection of Polite and Ingenious Conversation という本の中でだそうだ。
ジョナサン・スウィフトはガリバー旅行記で有名な作家。
⇒Raining cats and dogs

この本の中の、次のような一節で初めて使われたそうだ。
“I know Sir John will go, though he was sure it would rain cats and dogs”
⇒サー・ジョンは行くだろう、彼にも土砂降りになることはわかっていただろうが。
まだ「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を見ていない。
3D版を見ようと思うが、それだと日本語吹き替えしかないのでそれが残念。
スターウォーズシリーズはいつも英語で見ているから、日本語吹き替えだと少し違和感がある。

ずっと昔、はじめてエピソード4を見たとき(京都の河原町の映画館で見た)は自分はまだ学生で海外生活の経験もなく、リスニングもあまり得意ではなかった。
それでも字幕を見ないでほとんど分かったから、スターウォーズの英語は優しいのだろう。
とくに、エピソード4~5までの Luke Skywalker編はリスニングが簡単だったと思う。
エピソード1~3のAnakin Skywalker編では、異星人が変な英語でしゃべってくるから、それがちょっと分かりずらかった記憶があるが。

1,2年ほど前、ディズニー映画の「塔の上のラプンツェル」を地上波テレビで放映しているのをたまたま見た。
とても分かりやすい英語だった。
ディズニー映画は英語が分かりやすいという評判をよく聞くが、「塔の上のラプンツェル」を見て、私も納得できた。

今回のスター・ウォーズはそのウォルト・ディズニー社の製作だから、英語のリスニングも簡単なのではないだろうか?

去年の暮、長居公園でランニング後、植物園で休息したときの写真↓
冬の植物園は来訪者も少なく、枯葉が落ちているだけで花もなかった。
スマホで撮った写真を、カメラ360でミニチュア風エフェクトをかけてみました。
落ち葉1

たまたまユーチューブで見つけたのですが、Arthur C. Clarke が1976年のインタビューで未来のスマホについて語っていました。

Arthur C. Clarke は大好なSF作家で、『幼年期の終り』 や 『2001年宇宙の旅』 や 『宇宙のランデブー』 などの代表作だけでなく、彼の作品はほぼすべて読みました。『2001年宇宙の旅』 はスタンリー・キューブリックの映画で有名ですが、小説も同じくらいおもしろい!

でもやっぱり一番好きなクラーク作品は、『幼年期の終り』 です。
人類をはるかに凌駕する知性を持った宇宙人(オーバーロード)との交流を通して、人類は幼年期を脱し、徐々に高次の種へと進化していく。
オーバーロードをはじめて見たとき、人類はその姿に驚く。
太古の昔から人類にはなじみの姿だったから。
まるでユング心理学の 『集合的無意識』 が具象化されたかのように・・・

『幼年期の終り』 は、SFというよりクラークの終末論であり、西洋文明・キリスト教文化への批判でもあったと思う。
SFというジャンルを超えた、20世紀を代表する傑作。

インタビューに戻せば、ためしにスマホに関して語っている部分をディクテートしてみました。
7行目の、but you know・・・ then you might have to explain・・・あたりがちょっとよく分からなかったのですが・・・(汗)





The wristwatch telephone will be technologically feasible very soon. And so the telephone will no longer be sort of fixed in one place, it will be completely mobile. And this would again restructure society.
And of course( or also?) it has disadvantages as well as advantages.
Anyone can get at you anytime you like.
Of course you could switch off the calling sign, but you know… then you might have to explain later? why it was switched off.
But the advantages are so great, the number of thousands of lives saved every year by such a thing and it seems to me to override almost all other considerations….

スマホ(wristwatch telephone と呼んでいるから、Apple Watch をすでに予言していた?) がいつもつながっているのが嫌で電源を切っていたら、後でその言い訳をしなければならないというのは、1976年の未来予想図としてはおもしろかった。
ちなみに、スティーブ・ジョブズがアップルコンピューターを起業して、Apple-1 を売り出したのも 1976年です。
アップルが iPhone を出すのはほぼ30年後のことですから、クラークは1976年すでにスマホについて正しく予言していた。

他の予言、地球がより身近になってどこへでも簡単に行けるようになるから、ローカル時間(Time zones)がなくなるという予言は思いっきり外していましたが・・・(爆)

参考記事
「星を継ぐもの」、SF史上に燦然と輝く傑作

先週の土曜日、ミナミのジュンク堂に寄って、『NHKラジオ ビジネス英会話』を2冊買ってきた。

合計で、5,400円 。
実ビジ1

2004年10月から2006年9月までの放送をまとめたもので、それぞれ1年分を収録している。
これだと、1ヵ月分の放送がスクリプトと音声ファイル付きで、 225円だから、驚異のコスパだと思った。

ためしに、at randam に選んで、ディクテーションをしてみた。
青表紙の、『 New Digital Divide 』 と 『 Perils of E-mails 』 の2つ。
この音声ファイルは、2週間分のスキットがまとめて聞けるからとても便利だ。

気のせいかもしれないが、いま放送されている実践ビジネス英語にくらべると、発音が若干異なっているように思えた。
いまの放送は個々の単語や文がゆっくりと明瞭に発音される傾向にあるが、昔のは liaisonやreductionが多いように感じた。
また、くせのあるアクセントの話し手も多かった。
もちろん、それだけナチュラルな会話に近いだろうから、個人的には、昔の音の方が好きだ。

以下は、ディクテーションを間違えた箇所。
実際には、3つ以上、間違えました。(汗)

① The dummies who get into trouble lean on us computer geeks to help them out・・・・(New Digital Divide)

get into trouble と lean on と動詞が重なっていたから、一瞬、とまどってしまって、最後の help them out を聞き漏らした。
一瞬、ヘルパマゥ みたいに聞こえて何なんだろうと思ったが、help の最後の p の音と次の th の音が融合し、them out の m と out がリエゾンして、最後の t の音が脱落した音だった。

② I'll bet all hell broke loose at Crounin Brothers this morning・・・・(Perils of E-mails)

『all hell broke loose =大騒ぎになった』 という意味を知らなかったし、ディクテーションでは、at を抜かしてしまった。( " at " の音はほぼ発音されなかったから、これを書きとめるのは、リスニング力ではなくて、この場合には、at が必要だととっさに判断できる語彙や文法力だと思う。)

ぼくなりに、ディクテーションのコツを書くならば、ディクテーションは耳だけで聞くのではなく、語彙や文法や読解などの英語の知識を総動員して、聞き取るように努めなければならない。
liaison や reduction された音の流れから、脳内で音を補完して文を組み立てて理解していかなければならないから。(これらは、母国語ではみんなが無意識にやっていることだと思う。)

『all hell broke loose =大騒ぎになった』 という表現も、直訳すれば、" 地獄が解き放された " だろうが、何となく雰囲気がでていて、おもしろいと思った。

③ so new markets for gadgets are in the pipeline to ease them into old age・・・・(New Digital Divide)

前後の文脈から、何故、pipeline という言葉が急に出てくるのかよくわからなかったし、最後の部分も、イーザメンタオーㇾエージ みたいに聞こえた。
たぶん、ease them into old age というフレーズで、ease の se と them の th の音が融合して、次の em と into の in がリエゾンしているのだろうが、どこで区切るのかよくわからなかった。

意味は、『 彼らを徐々に老いに適応させるためのガジェット市場が、あらたにできつつある 』 だそうだ。

『in the pipeline to =できつつある 』 というフレーズは、使えたらかっこいいように思うが、書き言葉でもめったに使わないだろうし、会話で使う機会などあるのだろうか?
それに、pipeline という言葉は、一つの工程が終わってそれを次の工程へわたすためのプロセスを連想させるから、ぼくの仕事場では、『in the pipeline to 』 という表現は禁句だとも思った。

《結論》
個人的には、今回購入した、『NHKラジオ ビジネス英会話』は、ディクテーションの教材として素晴らしいと思いました。
とくに、昔のやつは、いまの放送のように単語や文をくぎるように明瞭に発音せずに、くせのあるアクセントの話し手も多く、音が liaison や reduction することも多いように思うから。



参考記事
NHKの「実践ビジネス英語」について
《2月12日、追記》
後で、The Economist の記事と自分の文章を読み返しながら、The Economist の英文を 『小難しい構文などは一切なく、英文自体は中学レベル』 と断言するのは言い過ぎだと思いました。(汗)
ただ、英文読解の学習をやられている方から、The Economist が難しいという話をよく聞いていましたから。そのとき、The Economist の記事の内容を難しいと感じるのか、それとも、The Economist の英語の表現を難しいと感じるのか、自分にはよくわからなかったから。
英文読解の学習では、この両者は厳格に区別する必要があると思います。

《本文》
ある女性が、The Economist に関して次のような意見を述べられておられた。

>The Economist は簡単なことを小難しく、皮肉を込めた文章が多い。

ぼくは The Economist は記事の内容は別にして、英文自体はとてもシンプルに書かれていると思っていたので、この言葉は少し意外だった。
今回は、The Economist の中から無作為に記事を選んで、The Economist の英文がやさしいことを論証しようと思いました。

以下は、The Economist の記事の書き出し部分です。
繰り返しますが、やさしい英文の記事をわざと選んだのではなく、at random に拾ってきたものです。ぼくの印象としては、小難しい構文などは一切なく、英文自体は中学レベルだと思いました。

⇒The genetic contribution Neanderthal man made to modern humanity is clearer

How Neanderthal are you? That question sounds vaguely insulting. But unless you are African, or of recent African ancestry, the answer is likely to be 1-3%.
Though Homo sapiens is the only type of human around at the moment, that was not true until recently. Sixty thousand years ago, when modern humans first left Africa, they encountered other species of humanity, such as Neanderthals (imagined above, in an artist’s interpretation), in Europe and Asia. In some cases, they interbred with them. The genetic traces of those encounters remain in modern human genomes. And two studies, one just published in Nature, and one in Science, have now looked in detail at this miscegenation, and tried to understand its consequences・・・・

だんだん読み進めると、人類がネアンデルタール人と交配していたという話、ネアンデルタール人のDNAが現代人の糖尿病やクローン病やlupas症候に影響を与えているという話、X chromosome(X染色体)と不妊の関係など、内容がかなり専門的になっていきます。
英文自体はあいかわらずシンプルで、凝った言い回しなど一切出てきません。
途中、the ghost in the machine (次の英文の最初の部分)のようなフレーズが出てくるが、これも英語構文の難しさというより、フレーズの背景知識を知っているかが問われているのだと思います。
このフレーズは記者が自分の知識をひけらかしたいために挿入しただだけで、全体の流れにはあまり関係ありません。The Economist のこういうところが、難しいと言われる所以なのかもしれません。

長い記事なので途中を省略していますが、以下は最後の20行。
最後までシンプルでやさしい英文だった。内容は専門的でかなり難解だと思います。

The ghost in the machine
Dr Vernot and Dr Akey also used their data to try to improve understanding of the Neanderthal genome itself, by combining the bits and bobs scattered among modern humans. Though both their study and Dr Sankararaman’s depended on being able to identify what was Neanderthal by comparing modern human genomes with fossil DNA, the fossil material available is imperfect. Looking at the exact sequence of DNA “letters” (the chemical bases which carry the genetic message) in areas identified as Neanderthal in modern genomes can therefore improve understanding of the Neanderthal original.

Crucially, though the amount of Neanderthal DNA in any individual is small, the exact bits vary a lot from person to person. Look at enough people, then, and it becomes possible to rebuild quite large swathes of the Neanderthal genome. Dr Vernot and Dr Akey reckon that from their sample of 665 they have recovered around 20% of it.
This is an impressive figure for an extinct species. It shows just how much the concept of a “species” is a construct of human thinking rather than a truly natural category. Technically, Neanderthals may be gone. But their DNA ghosts linger on.

やっぱり、The Economist の記事は、基本レベルの英文で書かれていると思った。英文はやさしくても、それが取り扱っている事柄は難しいと思いますが。
これ以上やさしく書くと間違った記事になってしまう。
The Economist はそのくらいぎりぎりのレベルまで、本来は専門知識がないと理解できないような事柄でもシンプルな英語で誰もが理解できるように書こうと努力している。

ぼくが、The Economist を好きな理由です!

もちろん、一般紙という制約があるのでより深く理解しようと思ったら、NatureやScience のオリジナル論文にあたった方がいいのでしょう。
でもそうしたら、ぼくは門外漢だから読んでも何も理解できないと思う。(汗)

参考記事
英文チェックソフト、「Ginger」を使ってみた
第170回TOEIC公開試験の結果と、TOEICについて思うこと
テーマ:雑記
ジャンル:その他
fc2 では、一ヵ月間ブログを更新しないと広告が表示されます。これを消すための安直な更新。
以下に書くことは、自分がたまたまそう感じたというだけで深く考えた結果という訳ではありません。
少し極端な例をあげているかもしれないし、そもそも自分は教育に関してはまったくの門外漢だから。。。

これは少し前の話だけれど、時間が空いたので、ミナミの丸善ジュンク堂に寄ってみた。
そこで、大学受験の和文英訳の問題集をめくっていたら、次のような問題を見つけた。

「この頃のテレビはちっともおもしろくないね。
そうだね、手間ひまかけないお手軽番組でお茶をにごしているようだね。」

実際の大学入試で出題された和文英訳の問題だそうです。

これって、ひどくないですか?
最初の文では、「These days TV programs are quite boring...」などが思い浮かぶけれど、2文目の、「手間ひまかけないお手軽番組」とか、「お茶をにごしている」とかは、日本語のニュアンスに引きずられて、どう英語に変換すればいいのかまったくわからなかった。
英語では何を主語にしていいのかもわからないし、自分には、「they seem to compromise with cheap programs that take no time and effort...」くらいしか、思い浮かばなかった。(汗)
解答は見なかった。どうせ手間ひまかけない、日本語の意味をなぞったお手軽英文をこしらえてお茶をにごしているだけだと思ったから。(笑)

もう一つ例をあげれば、
「この頃は暖かくなってきて、三寒四温を実感できるようになった。」

これらは英作文の能力というよりも、日本語に固有の言い回しをどう英語にするかという、裏ワザやテクニックを試しているだけの奇問に思えた。
英語のコミュニケーションの基礎さえまだ不十分な受験生に、こんな奇問を出題してどうするんだろうか?
自分もそうだが、日本語に引きずられてへんな英文を書いてしまうだろうし、わざわざへんな英文を書くクセを受験生に与えるだけのように思えた。

英作文の試験には、和文英訳の問題などいらないとも思った。
それよりも、何かテーマを与えて、それについて自由に英語で書かせた方がずっと正しく受験生の英作文の能力を判断できるだろうに。

ついでに書けば、最近は地球規模の気候変動で夏から直ぐに冬に変わるし、冬も春を通り越して暑い夏に変わるから、「三寒四温」など感じないわ。

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