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最近の政府発表の日本語が気になったので、試しに英訳してみました。

「水道水の放射能は安全基準を上回っているけれども、飲んでも安全だ。」
Radiation level in tap water exceeds the safety limit, but it is safe for drinking.

「ミルクやほうれん草の放射能は安全基準を上回っているけれど、健康には直ちに害になることはない。だけど食べるのは控えた方がいい。」
Milk and spinach show radiation above the safety limit, but these foods pose no immediate health risks. We strongly recommend you don't eat them.

英語のロジックで考えたら、「健康に直ちに害を与えないけれど、食べない方がいい」という表現はまったく意味をなさない思うのですが。

こうした表現は日本語では普通によく見かけます。
たとえば、これは先日の毎日新聞だったと思うのですが、次のような趣旨のコラムをみつけました。

「今回の福島の原発事故の直接の原因は地震と津波である。東電はむしろ被害者といえるかもしれない。
また、今回の原発事故では、多くの人が自宅からの避難を余儀なくされてしまった。
東電は、これらの人達の生活がちゃんと成り立つように、じゅうぶんな補償をする必要があるだろう。」

これなんか、日本語ではあまり矛盾を感じずになんとなく読み過ごすかもしれないけれど、そのまま英語に翻訳したら絶対におかしくなる文章だと思いました。
英語のロジックだったら、東電も被害者であるというのなら、東電は補償の責任を負わなければならないという結論には絶対にならないはずだから。
逆に、東電が被災者に十分な補償をするべきだというのが趣旨だったら、「東電はむしろ被害者だといえる」という部分は省いた方がいいと思いました。

今回の原発に関する風評被害は、とくに外国ではひどい状況だと思っていますが、そのかなりの部分が政府やマスコミが発表するこうしたあいまいな日本語が原因になっているような気がします。こうした表現をそのまま英語やフランス語に翻訳したら、ロジックがめちゃくちゃになって不信感だけを与える文章になってしまいますから。

Ce qui n'est pas clair n'est pas francais.
「明晰でないものはフランス語ではない。」
フランス語の特徴をあらわしているとされる有名な言葉ですが、
Ce qui n'est pas ambigu n'est pas japones.
「あいまいでないものは日本語ではない。」とも言えるのかもしれませんね。

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テーマ:英語
ジャンル:学問・文化・芸術
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