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もうすぐ、iPhone6 が発売されるという噂だ。
まあ、それとはあまり関係ないことだけれど、iPhone を生み出した希代のイノベータ―、スティーブ・ジョブズの伝記本をようやく読了した。
Kindle版も購入していたが、紙のハードカバー(英語)で読んだ。
630ページの長さで、厚さが6センチほどあった。
ポットやスマフォやノートPCなどと一緒にカバンに入れて持ち歩いたら、カバンがパンパンにふくれた。(汗)

それでも、これは紙の本で読むべきだと思った。

生前、ジョブズは伝記の内容については、一切、口を挟まなかったそうだ。
彼は残忍で怒りっぽく支配欲の強い性格だったし、嘘をついて多くの敵や友人を欺いてきたから、それらの所業が伝記本で暴露される恐れもあっただろうに・・・。

その彼も、本の表紙や装丁には注文をつけた。
ハードカバー版だと紙にちょっとグレー色がかかっている。優しい色合いで、長く読んでいても目が疲れない。また、ざらっとした厚手の紙質の手触りがとてもいい。
表紙も、シンプルで美しい。
こうした細部へのこだわりは、ジョブズが作り上げたmacやiPodやiPhoneにそっくりだ。
シンプルこそが、洗練の極み(Simplicity is the ultimate sophistication)という彼の哲学が、この本の中にも息づいているように思う。

日本語の翻訳本は見ていないが、ジョブズのこうしたこだわりがちゃんと生かされているのだろうか?

ハードカバー版(英語)の表紙↓
jobs1.png

内容もとてもおもしろい。
複雑で矛盾のかたまりのようなジョブズの姿を、そのネガティブな面も含めて詳しく書かれていた。
たとえば、めったに風呂に入らず体臭がきつかったこと、平気で嘘をついて友人を欺いたこと、Apple Ⅱ の成功で長者番付にのるほどの大金持ちになったにもかかわらず、かっての恋人と自分の娘への養育費支払いを拒否して、彼女らを福祉で生活するような極貧状態に放置したことなど・・・・。
ジョブズは生みの親に捨てられて里親のもとで育てられた。育ての親はとても愛情深い人たちだった。
彼はこうした運命に怒ったが、同じことを自分の娘にも繰り返してしまった。(親に虐待された子供は、自分が親になってから同じように子供を虐待するケースがよくあるという。ぼくは精神科医ではないので、こうした心のメカニズムはよく分からないが・・・。)

ジョブズの気質については、元アップル社員の、カゼ―の次の言葉が簡潔に語っていると思う。
『民主主義に沿ってたんじゃ、素晴らしい商品なんて創れっこない。闘争本能の固まりのような独裁者が必要なんだよ。』

たぶん、現状では、この本がジョブズに関するもっとも詳しい資料ではないだろうか?

それから、いまの若い人は知らないかもしれないので書くが、スティーブ・ジョブズは iPodやiPadやiPhone などを生み出したことで有名だけれど、彼はパーソナル・コンピュータの世界でも革命児だった。

昔のコンピュータには、いまのMacやWindowsのように、アイコンやマウスを使ったグラフィカル・ユーザー・インターフェース(以下、GUIと省略)などなかった。
まだ、インターネットもブロードバンドもなかった頃だ。
ぼくがはじめてネットに接続したときは、ダウンロードされた文字データが順次モニターに表示されるのだが、モデムの速度があまりに遅くて、そのままその文字を目で追って読むことができたくらいだ。ダウンロードが終わる頃には、ほぼ読み終わっていた。(これは、さすがに大げさですが。爆。)

その頃のコンピュータは、キーボードからコマンドという暗号みたいな文字を入力して操作していた。
一つ例をあげるならば、ファイルを削除したい場合は、以下のようなコマンドとファイル名を入力していた。

たとえば、MS DOS系のOSだと、
A>del abcd.exe
⇒この意味は、Aドライブのカレントディレクトリにある、absd.exeというプログラムファイルを削除する。

CP/MというOSだと、
A>erase absd.exe
Unix系だと、
A>rm abcd.exe と、それぞれキーボードから入力していた。

del, erase, rm などは、削除コマンドと呼ばれるもので、ファイル一つを削除するにも、こうした暗号みたいなコマンドを覚える必要があった。
昔のコンピュータは、誰もが簡単に使えるものではなかった。(当時はコンピュータがあまりにバカ高く、簡単に買えないということもあったのですが。ぼくの友人は、Macintosh のことを 「借金トッシュ」 と呼んでいた。Macを買うために、高額のローンを組む人が多かったから。)

これらを一気に変えたのは、スティーブ・ジョブズの生み出したMacintoshだったように思う。
ジョブズのMacでは、コマンド名を覚えなくても、マウスとアイコンを使っていろんな操作が可能になっていた。
たとえばMacでファイルを削除したい場合は、マウスで、そのファイルをクリック&ドラッグしてゴミ箱のアイコンの中に放り込めばファイルは削除される。
del, erase, rm などの削除コマンドを覚える必要はなくなった。
ジョブズのMacによって、誰でも簡単にコンピュータを使えるようになった。

その後、Macの成功を見て、マイクロソフト社から Mac のグラフィカル・インターフェースをそのままコピーしたような windows95が発売された。
ちょうど、いまのアンドロイド携帯が、ジョブズが作り出したiPhoneのインターフェース(アイコンとタッチ操作)をほぼ完璧にコピーしているように。

《追記》
公平に書くならば、ジョブズがMacで生み出したGUIもジョブズのオリジナルではなく、Xerox PARC で使われていたGUIをMacにコピーしたもの。
このいきさつについては、Steve Jobs の本の中では、コンピュータ産業の歴史で最大の剽窃の一つ(one of the biggest heists in the chronicles of industry)と書かれていた。

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